2012年3月30日金曜日

三嶋神社・春の例祭をまえに、子供たちの準備

31日に歌津・三嶋神社で春の例祭が行われます。てんぐのヤマ学校では子ども神輿を製作して子どもたちと一緒に祭りを盛り上げます。春の例祭は江戸時代から続く伝統行事で、4年に1度行われてきました。昨年秋、行われる予定でしたが、震災の影響で中止に。年を越してようやく、従来より小さな規模ですが開催されることになりました。
三嶋神社の例祭で、子どもたちは本来、江戸時代から代々受け継がれた衣装を着て、山車に乗り、太鼓をたたいて町内を回ります。

しかし、今回は津波で伝統衣装もすべて流され、練習の期間もとれなかったことから、太鼓屋台を担当するのは大人たち。子ども神輿も流されてしまいましたが、子供たちとボランティアが協力して、お手製神輿を組手什(くでじゅう)を組んでつくりました。伊里前小、名足小のみんなには短冊に願いごとを書いてもらい、それも飾りました。

本番前にはてんぐのヤマ学校で担ぐ練習もしました。これまで神輿を担いだことのない子どもたちは、地元の大人や神輿経験のあるヤマ学校のスタッフから懇切、丁寧に教わります。小学生は身長もバラバラで、バランスをとるのが、なかなか大変でしたが、最後には外に出て練習完了。さらに本番で着る法被を作って祭り気分を盛り上げます。
さて、津波に流された大人用の神輿は静岡県裾野市の石脇三島神社から寄贈されることになり、今回のお祭り開催となりました。裾野市の方々との縁は震災直後に支援物資をいただいたことから。市内石脇区「三島神社」の氏子さんであったことから、同神社の二つある神輿の一つを贈ろうという取り組みを進めていただき、半年がかりでそれが実現しました。

伝えられるところでは、裾野の三島神社は江戸時代の富士山が噴火した際に、被災した人々が祈りを込めた神社。歌津へ寄贈は「富士山が今度噴火する時まで」いう言葉も出たとか。被災地へ、なんとも粋な言葉ではありませんか。

本番はもうすぐ。天候が気になりますが、子どもたちの晴れ姿をぜひ、現地で!

(RQ復興交流センターボランティア・後藤)
(ヤマ学校註: 伊里前契約会のハッピは、津波漂着物から回収したものを契約会長さんからお借りして着させていただきました。)